大和力を、世界へ。

小松美羽 × ひらの屋 縁結び箸

小松美羽が作品づくりの中で重視している「大和力」をテーマに、小松美羽が作品にこめた祈りを、日本の伝統的な工芸品や、地域に根差した素材、そして職人たちの巧みな技で新たに表現し発信する、オリジナルグッズ。

2014年に出雲大社へ作品《新・風土記》を奉納した小松美羽と創業明治40年出雲大社表参道に店舗を構える「縁結び箸ひらの屋」との間で生まれた「ご縁」を記念してコラボレーションが実現、構想から数年の歳月をかけ、今回特別仕様の「縁結び箸」が完成した。今回の特別な縁結び箸には、小松美羽の作品の中で二体の山犬様が出会い、愛を育む様子を描いた作品《山犬様 出会い 愛す》から引用された絵柄を外箱・お箸本体・小松さんからのメッセージが入ったしおりにプリント、二膳のお箸が揃うことで一つの絵柄が完成する仕様となっている。シンプルでありながら小松作品の魅力とお箸自体の素材の良さを感じてもらえる仕上がりとなっている。

大和力とは

大和力というのは、「日本らしさ」ということではない。日本が古来持っている、いろいろなものを組み合わせ、まとめあげてデザインする力であり、方法である。世界のさまざまな文化を集約し、統合する能力こそ、日本がもつ「和」の力であり、「大和力」とは大きな和の力である。

ー 著書「世界のなかで自分の役割を見つけること」より引用

縁結び箸の由来

縁結び箸の由来は「古事記」にあるスサノオノミコトが天上「高天原」から出雲の地に舞い降り、出雲平野に流れる斐伊川の畔を歩いている時、川面に流れる「お箸」によって導かれた不思議な「縁」でイナダヒメと出会い、ヤマタノオロチを退治して二人は結ばれ幸せになるという有名な伝承からきている。そして、出雲の「縁結び」には男女の縁だけでなく、家族や仕事・お金・健康など、人の目に見えないあらゆる「縁」を八百万の神々が出雲に集い、取り決めをすることから出雲大社ではその全ての決まりごとを「縁結び」といい、「縁結び箸」はそうした「全てのご縁」に、お使いの方が恵まれますようにとの願いが込められている。

縁結び箸本体の上部には、「出雲のご縁」つまりは男女・家族・仕事・健康など、目に見えない全てのご縁があるようにと縁結び箸として認定されたものにしかいれることができない「出雲の会わせ文字」(左が「糸へん」、右側がひらがなで「ご・え・ん」と書かれたもの)が印字されている。

縁結び箸の外箱には、今回の「ご縁」を祝して小松美羽の紋様・サインとひらの屋のロゴマークを赤い組紐を模した円(縁)で囲み、作品を通して円と円が繋がっている様子を表している。

お箸本体の裏には、小松美羽のサインと紋様が印字されている。

二膳入りの専用箱は、白妙の風呂敷で丁寧に包んだのち、さりげなく「出雲」の縁結び箸であるということを証明する「出雲」の認定印が貼られている。

縁結び箸の素材には貴重な「出雲本桜」の原木を使用しており、熟練の職人によって成形、磨き、塗装と一膳ずつ丹精込められて作られている。「私たちは「物」ではなく「事」を作っている。それは贈り物としてだけではなく「縁」を結ぶという出来事をお贈りしたいからです。」という想いから一膳たりとて気が抜けないのだと語ってくれた。

ABOUT

小松美羽

小松美羽

1984年長野県生まれ。
女子美術大学短期大学部卒業。現在、同大学特別招聘教授、東京藝術大学非常勤講師。

 

女子美術大学短期大学部在学中に銅版画作品『四十九日』が賞賛されプロへの道を切り開く。
銅版画からスタートし、近年ではアクリル画、有田焼などに制作領域を拡大。

 

幼少期より目に見えない世界に対する感受性が強く、自然豊かな環境で様々な生き物と触れ合い、生きとし生けるものが魂において平等であるという死生観のもとに、力強い表現力で神獣をテーマとした作品を発表。

 

「チェルシー・フラワー・ショー」(イギリス)へ出品した有田焼の狛犬作品『天地の守護獣』が大英博物館へ収蔵され、常時展示されている。作品はWorld Trade Center, 長野県立美術館、ウッドワン美術館、シャオ現代美術館(山東省日照市・中国)、出雲大社、在クリーブランド名誉領事邸(オハイオ州・アメリカ)、ウォルト・ディズニー・ジャパンなどで所蔵されている。

 

世界各地で個展、ライブペインティングを行いアーティストとして精力的に活動を続け、“The Great Harmonization”(大調和)という創作理念を提唱し、作品制作を行なっている。

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