Aruta Soupの芸術言語は、イギリスのストリート・アートの核心に語りかけるものであり、特にロンドンのキャンバーウェル芸術大学で学んだ彼は、イースト・ロンドンのグラフィティやクラブ・シーンに大きな影響を受けた。彼の作品は、カートゥーンやコミカルなドローイング、ストリートの目に見えるグラフィティ・アートといった西洋文化の要素と共鳴している。自由奔放なグラフィティ表現を通して、作家はより幅広いオーディエンスと関わりを持ち、東京、パリ、ロンドン、ベルリン、そしてそれ以外の場所の公共空間に示唆に富んだメッセージを届けることを目指している。


ARUTA SOUP: Ruins
HONG KONG / H Queen’s
2024.03.25 - 05.11
本展では、社会的批評と自己反省が融合したAruta Soupの魅惑的な芸術世界を紹介します。彼の作品は、現代社会の矛盾や心理的葛藤を反映している。作家の視覚的言語である、包帯を巻いたうさぎのキャラクター「ZERO」は、傷つきながらも生まれ変わり、内なる葛藤と楽観主義という作家の内的世界を表現している。






『Ruins』は、21世紀と切っても切れない関係にある葛藤と複雑さを探求するAruta Soupを掘り下げると同時に、時の試練の中で彼のアート作品に降りかかる避けられない腐敗を想定している。作家は、何年も前にさびれたビルの近くで、正体不明のグラフィティ・アーティストによって描かれた壁画の珍しい発見を思い出した。そのビルは後に取り壊されたが、スプレーで描かれたモチーフがひび割れたレンガの中に新鮮に浮かび上がり、アーティストに深い啓示を与えた。彼は、この神秘的な作品を発見したときの気持ちを、廃墟の中に見つけた繊細な美しさに浸る「ロマンチックな感覚」だったと語る。自身の作品の潜在的な運命を考えながら、彼は、芸術は陳腐化せず、物質的な腐敗の枠を超え、たとえ風化した状態であっても、芸術は驚きを引き出し、メッセージを伝え続けると信じている。Aruta Soupのビジョンは、つかの間の流行に左右されず、容赦ない時の流れに影響されることなく、永遠に新しい作品を創り続けることである。






ABOUT

ARUTA SOUP
ARUTA SOUP
アルタスープは、アニメ文化と英国独自のユーモアを融合させるストリートアーティスト。17歳で渡英し、ロンドンのキャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツに学ぶ傍ら、イースト・ロンドンのグラフィティ・アートやクラブ・カルチャーに耽溺。こうした経験は時事問題や社会、そこに住まう人々の心理状態を反映した制作へと結びつく。視覚的語彙として頻出するZEROという名の包帯を巻いたウサギは、傷つきながらも蘇生し、混沌とした社会に生きる作家の内なる葛藤と楽観主義の双方を体現している。2012年に帰国後は渋谷西武のみならず、台湾、香港、中国本土で個展を開催したほか、数々のアートフェアに出展。Medicom ToyやCASETiFYとのコラボレーションなど、その留まることを知らぬ才能はコンテンポラリー・アート界で急速に認知度を増している。


2024.03.25 - 05.11
HONG KONG / H Queen’s
Tel: +852 2523 8001
Fax: +852 2523 8005
Opening Hours: 11:00 - 19:00
Closed: 日曜、月曜