

江上越: にじいろ
April 24 - May 30, 2021
作家在廊: 04.24, 25
虹という言葉は、心の現況と強く共鳴している。だからこそ虹は私の象徴的なコミュニケーション言語となり、作品上に徐々に現れ始めたのです
—江上越
ホワイトストーン・ギャラリー軽井沢では、江上越の新作個展「にじいろ」を開催いたします。今展は2019年ホワイトストーン・銀座新館での個展「君の名は」に続く、日本国内で2回目の大規模個展となります。2020年度制作の新作34点を展覧いたします。
1994年千葉県生まれ、現在、中国・北京の中央美術学院博士課程に在籍する江上越は、2020年には「フォーブスが選ぶ世界を変える30人/Forbes 30 UNDER 30」(Forbes China)に選出されるなど、国際的に目覚ましい活躍をしています。江上の絵画は、半透明の筆跡で簡略化された一連のポートレイトも含め、豊かな色彩とシンプルな構図で描かれており、それらはしばし、グリッジ(コンピュータ上のデータ干渉)と繋がっているかのような、より広汎な物語性(ナラティヴ)を髣髴とさせます。しかしながら、さらに抽象的でバラエティに富み、かつ重複しあう形態を含んでいます。高度な技術を駆使して繊細に描かれているものの、直観とプロセスを強調した深く個人的な作品に仕上がっています。作品タイトルも鑑賞者との一種の遊戯であり、型破りな黒と茶がそこに加わることで、鑑賞者の体験により複雑で魅惑的な層(レイヤー)をもたらすことになります。
この機会に是非ご高覧下さいませ。
Karuizawa
1F / KARUIZAWA NEW ART MUSEUM, 1151-5 Karuizawa, Karuizawa-machi, Kitasaku-gun, Nagano, 389-0102, Japan
Tel: +81 (0)267 46 8691
Fax: +81 (0)267 46 8692
Opening Hours: 10:00 - 18:00 (September), 10:00 - 17:00 (October)
Closed: Sunday, Monday
ARTIST

1994 年千葉県生まれ、日本、中国、ヨーロッパを中心に活躍し、展覧会にて作品完売を続け ている今話題の若手作家。ドイツ HFG(The Karlsruhe University of Arts and Design)、北京・ 中央美術学院へ留学。豊富な海外体験からコミュニケーションの可能性を再考し、言語の起 源を含むさまざまな学問領域から探求している。とりわけ、言葉による社会の再考に傾注。彼 女の「プロジェクト」は、そのサイトスペシフィックな現地調査と文献資料で国際的にも高い評 価を得ている。直近では「In to the light... Etsu Egami solo show」(ドイツ)、「Dialogue beyond 400 years」(ロンドン)、「This is not a Mis-hearing game」(北京)、「対話 4000 年―江上越個展」 (千葉市芸術文化新人賞受賞プロジェクト)などの個展を開催。自身の海外経験からコミュニ ケーションをテーマに一貫した制作活動が評価され、千葉市美術館学芸員の畑井恵氏の推 薦により若手作家の登竜門と言われるVOCA 展 2020(上野の森美術館)に出展し会場でも注目を集めた。現在最も注目されている若手現代アーティストの一人。
VOCA 展では全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに 40 才以下の若手作家の 推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという方式により、全国各地から未知 の優れた才能を紹介している。そこで待望される作家はユニークであり、いま・そこで制作し ていることの必然性的な成果を具現している者、ねらいが明確で国際的に通用する力強い表 現力を持つ者。VOCA1994 第一回展には村上隆、1997 年には奈良美智が推薦されるなど、 今後の日本美術界を築きあげる作家を輩出している。