ホワイトストーン・ギャラリー軽井沢では、昨年画業50周年を迎えた画家・ミズテツオの個展を開催いたします。

ミズテツオは船舶間のコミュニケーションに不可欠な“国際信号旗”を絵画世界に取り込み、独自の世界を確立。1980年代から1990年代にかけて欧州で脚光を浴び、イタリア・フランス・スペインなどで展覧会が多数開催されました。

「フラッグ」シリーズは抽象画でありながらどこか詩的な抒情をあわせ持ちます。抽象の粋を極めた絵肌、曲線・色彩のインスピレーションの源は、船上にはためくフラッグであると同時に、イタリアの広場で明るい太陽の下にたなびいていた万国旗の数々でもあります。抒情性という点では、画家が師と仰ぐモディリアーニや竹久夢二の哀愁を帯びた作風の影響もあるでしょう。そのほか、浮世絵や花札の絵柄といった、日本文化固有の含蓄をも感じさせるマットな質感は、観る者を惹きつけずにおれません。

今展では1990年代から2000年代の代表的な「フラッグ」作品を中心に、現在へ至る抽象化の過程が垣間見られる重要な初期作品「声」、2020年のコロナ苦境にいち早く反応し筆を執った「CORONA, ViRUS」、2021年の最新作までを展覧いたします。

ミズテツオの瑞々しい情緒豊かな世界をご堪能ください。

Karuizawa Gallery

長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1151-5
Tel: +81 (0)267 46 8691
Fax: +81 (0)267 46 8692
10:00 - 17:00 (10月 - 6月),10:00 - 18:00 (7月 - 9月)
Closed: 月曜
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ARTIST

ミズテツオ
ミズテツオ

海上における船舶間の通信に用いられる「国際信号旗」を組み合わせてタイトルをデザインしてゆくフラッグ・シリーズにより、1980年代に一躍脚光を浴びる。イタリアやフランス、スペインに長く居住し、各地で展示を行う。1987年ローマ近郊アンツィオのコンクールに招聘出品し特別賞を受賞、サンタ・アンナ教会のステンドグラス制作を依頼される。「ピカソ・ダリ・シャガール・ミズ」展(1989年:バルセロナ)、「ダリ・ミズ」展(1990年:ボーヌ・フランス)など、いかにミズが欧州の画壇で高い評価を得ていたかがわかる。極細のラインに仕切られるマットで量感のある絵肌は、現代の抽象でありながら浮世絵との類似を指摘されることもある。Art Basel(スイス)、FIAC(パリ)、Art Rio(ブラジル)などアートフェアにも多数出展。

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