SACHIKO KAMIKI
神木佐知子が新たに創出した人物は黒一色で描かれるとともに、黄色・青・ピンクが入り混じる背景を後ろに背負い、作家が考案したカラフルなモザイクパッチを身に纏います。これまでの大胆な色使いを引き継ぎながらも、落ち着きのある表現に成熟したことで、より豊かな情感が伝わってきます。キャンバスの主人公はまっすぐ前を見据えるのではなく、座ったり立ったり、時に挑発するように来場者との対話を誘います。
2022.10.29 – 2022.12.03
ホワイトストーンギャラリー台北では、神木佐知子と雨夜来による2人展「Encounter」を開催いたします。本展は神木と雨夜来による初めての合同展覧会で両者それぞれの新作を多数出展。 神木は“三人称”、雨夜来は“動物性”という作家独自の視点から、人間の感情や存在意義が表現されています。芸術という旅路の中で、他者と出会った時あるいは自分自身と向き合った時に心境が変化していく様子を、キャンバスに描かれた人物に見出すことができるのです。
神木佐知子が新たに創出した人物は黒一色で描かれるとともに、黄色・青・ピンクが入り混じる背景を後ろに背負い、作家が考案したカラフルなモザイクパッチを身に纏います。これまでの大胆な色使いを引き継ぎながらも、落ち着きのある表現に成熟したことで、より豊かな情感が伝わってきます。キャンバスの主人公はまっすぐ前を見据えるのではなく、座ったり立ったり、時に挑発するように来場者との対話を誘います。
基本的には観たひとが好きに解釈し、楽しんでくれればいいな、と思い作っています。
今回はふたり展の、"私"と"相手"がいる空間での展示なので、その中にいる"第三者(作品のなかのひと)"を意識して作りました。作品の中の人は目線を曖昧にし、作品に見つめられるのではなく、こちらが作品の中にいる人を見つめてみる。そこを念頭に置きながら作品作りをしました。
制作中は思うまま主観的に描く時間と、客観的に研究し点検する行為を繰り返しました。作品のなかの人体表現はリアルな人物とは違いますが、その表現のなかに描いた人たちの心情や性格を、表情以外からも伝えることができるように線を引いています。
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