藤原志保個展: Suiboku
Taipei
July 9 - Aug 20, 2022
日本の水墨画は鎌倉時代(1185-1333)に始まり、宋の絵画の影響を強く受けつつも、日本の美意識の伝統を受け継いできた芸術です。水墨画は伝統の継承と融合を繰り返しながら、さまざまな流派、精神、姿に発展。現代における日本の水墨画の理念と技法は、古い習慣を打ち破ることに重点を置いています。豊かな造形的スタイルを放棄するだけでなく、抽象的な形を構築し、純粋な墨の色で精神的な意味合いを表現し、水墨芸術の新しいコンテキストを創り出しています。
70歳を越えた藤原志保は、中学時代に伝統的な水墨画を学び始めました。1970年代に奄美大島に渡り、古木の力強い姿からインスピレーションを得て、鮮やかな抽象画や立体的なインスタレーション作品の制作に打ち込みます。
藤原は墨、和紙、水と戯れることで、迫真の抽象画を創出。墨と水の完璧な比率で深みを出し、和紙を長時間墨に浸すことで、複雑で重層的な立体感を演出します。
これだけに留まらず、彼女はさらに和紙に穴を開け、異なる材料の紙や紙粘土、中国の墨、鉄粉など、不均一な物質を和紙に入れ込み、平面作品の限界を打ち破りました。藤原は絶えず墨や和紙の可能性に挑戦し、素材の本質を最大限に引き出すアーティストです。
藤原志保は1944年兵庫県西宮市に生まれました。現在は丹波篠山市を拠点に活動中。芸術文化賞(神戸、1992年)、亀高文子記念-赤艸社賞(2006年)など多数の受賞歴とともに、東京、パリ、ニューヨーク、台北、上海といった様々な都市で展覧会を開催。作品は東京国立近代美術館、兵庫県立美術館、三木市立堀光美術館、セーヌ・エ・マルヌ県など、国際的に著名な施設や地域にコレクションとして収蔵されています。
TAIPEI
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Opening Hours: 11:00 - 19:00
Closed: 日曜、月曜、祝祭日