「絵に描いた餅」という言葉を面白く思う。絵はなんでも描けるから面白い

―綿引展子

ホワイトストーン・ギャラリー銀座新館は、綿引展子個展『絵に描いた餅―Pie in the Sky』を開催いたします。

和紙やテキスタイル、オイルパステルを用いた独自のテクスチュアと色遣い、不可思議な表情を湛えたモチーフが生み出す内省的な世界観でかねてから注目されていた綿引展子。2008年より渡独し、ハンブルクを拠点として制作活動を続けている。移民を積極的に受け入れてきたドイツの多文化社会を背景に、綿引のテーマである「自己と他者との関わり」は必然的に精度を増してゆく。さらに東日本大震災とコロナの世界的流行という想像を絶する事態により、作家にとって「描く」という行為は、人びとを繋げる祈りにも似た希求となった。

現実の困難が増せば増すほど、何でも描ける絵画は全方位的に光り輝く。生きる意味=描くこと。自らの人生をそのように定義する綿引展子は、先の見えない今だからこそ、描くことで「楽園」をたぐり寄せる。

皆さまのご来廊を、心よりお待ち申し上げます。

Ginza New Gallery

東京都中央区銀座6-4-16
Tel: +81 (0)3 3574 6161
Fax: +81 (0)3 3574 9430
Opening Hours: 11:00 - 19:00
Closed: 日曜、月曜
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ARTIST

綿引展子
綿引展子

2008年よりドイツのハンブルクに在住し制作をつづける。武蔵野美術学院で版画を学び、広告代理店・障がい者施設などに勤務する傍ら制作を始める。写真などをコラージュ的に用いたオブジェから出発し、和紙やテキスタイル、オイルパステルによる現在のスタイルへ行き着く。自己を内省し他者との関わりまでを深く掘り下げたテーマ、不思議な表情を湛えたモチーフ、散文的なタイトルなど、忘れがたい余韻の残す作風は高く評価されている。1997年と98年、作家の登竜門とされる「VOCA」展に2年連続で推挙され、以後国内はもとよりドイツを中心とした欧州各地、南米などで展示を行う。2011年よりFUKUSHIMAをテーマとしたプロジェクト『TEGAMI』を発信。

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