GUTAI DICTIONARY
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名坂有子の作品は制作手法が非常に変わっている。彼女は陶芸で使うろくろのような回転盤にキャンバスを置いて回転させ、そこに絵筆を置く。すると回転に合わせて円が出来る。何回も繰り返すことで、様々な円が繰り返され、オートマティックで抽象的な絵画が出来上がる。それをたくさん並べることで非常に大きくかつユニークな画面を持つ絵画を作り出すことが出来た。
名坂は回転するものに大きな興味を寄せる。マルセル・デュシャンの回転する図形を撮影した映像作品ロトレリーフについて尋ねられたことがあり、「名坂先生はこういったものに興味があるのですか」と質問をすると「非常に興味があります。」との答えが返ってきた。名坂は美術の巨匠としてのデュシャンではなく、回転するものを作品としたデュシャンに多くの興味を抱いていたようだ。