PROFILE

元永定正
元永定正
具体初期を代表する作家のひとり。後年は絵本作家としても活躍し、そのユーモラスな画風が幅広い年齢層に認知された。具体美術協会には1955年から71年まで所属。着色した水をビニールに入れて吊るした「水の彫刻」に始まり、日本画の伝統的な画法「たらしこみ」の応用、アクリルをエアブラシで飛散させるなど革新的な技法を次々に展開。海外での発表も早くから行ない、1960年代にはマーサ・ジャクソン画廊(アメリカ)、トリノ芸術センター(イタリア)などと契約。トリノ・プレミオ・リソーネ国際展(作品買い上げ)、ヴェネツィア・ビエンナーレ、ソウル国際版画ビエンナーレなどで高い評価を得る。