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小松美羽の大規模展覧会が岡本太郎美術館で開催|熱気あふれるライブペインティングをリポート
2022.7.21
日本
アーティスト・小松美羽の大規模展覧会『小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ』が、2022年6月25日(土)~2022年8月28日(日)の期間において、川崎市岡本太郎美術館で開催されている。同展に先駆けて、6月24日(金)には小松美羽によるライブペインティングが行われた。緊張感あふれるライブペインティングを筆頭に、内覧会の様子や展覧会をご紹介する。
小松美羽の熱気あふれるライブペインティング
ライブペインティング中の小松美羽。時間が惜しいのか絵の具を放り投げる場面も多々あった
照りつくような日差しの中、白い装束を身にまとった小松美羽が壇上に登場。用意された絵の具を次々と手にして、チューブからそのまま絞り出すように塗りつけることもあれば、時には手で、時には筆で描きあげていく。
装束や手、顔が絵の具まみれになるのも厭わずに描き続ける小松美羽
墨や色とりどりの線が、トランス状態とも言える混沌とした状況の中で画面に投げかけられる。次第に神霊となって創造の物語が出来あがっていく様子を、数十分にわたって会場にいる全員が見守っていた。
ライブペインティングによって描かれた作品
ライブペインティング終了直後のインタビューでは、「わたし途中から描いていましたか?」と制作中の記憶が定かではないことを口にする場面もあった。
対になったキャンバスの中央にも絵が描かれている
小松美羽の初期作品から最新作まで網羅した展覧会
『小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ』会場入口
『小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ』は小松美羽の初期作品から最新作までを紹介する展覧会だ。その中でも、世界遺産である東寺(教王護国寺)の食堂で制作された《ネクストマンダラ―大調和》や、2014年に出雲大社に奉納された《新・風土記》など、普段は見ることができない作品も展示されており、小松の精神性に浸れる空間となっている。
展示風景より、岡本太郎《渾沌》の左右に小松美羽《ネクストマンダラ―大調和》が展示されている
内覧会当日は、《ネクストマンダラ―大調和》が展示されているスペースにて関係者による挨拶も行われた。川崎市岡本太郎美術館館長の土方明司氏、次いで真言宗総本山「東寺」の長者であり、《ネクストマンダラ―大調和》制作を小松に依頼した飛鷹全隆大僧正が展覧会にまつわるエピソードを紹介した。
内覧会の様子より、《Area21》の前に立って挨拶する小松美羽
挨拶の最後にはライブペインティングから一息ついた小松が登場。
「岡本太郎さんの作品の前でライブペインティングさせて頂いたので、非常にエネルギーが強く、圧倒されながらもなんとか立ちながら描いている、という感じでした」
「このライブペイントを通して、岡本太郎さんに初めて挑めた気がしました。そしてそれは私が望んだ機会ではなく、岡本太郎さんが望んでくださった機会のような気がして、非常にあたたかいものを感じながら制作できたと思っています」と、川崎市岡本太郎美術館で展覧会を開催する意義を語った。
展示風景より
展示風景より
小松美羽の展覧会を3Dでも堪能
バーチャルビューイングより
川崎市岡本太郎美術館で開催されている小松美羽展では、コロナ禍の状況を考慮して日本語版と英語版のバーチャルビューイングを導入した。バーチャルビューイングでは、実際に歩くように作品を鑑賞できる体験とVRの2種類で鑑賞することができる。
バーチャルビューイングより
バーチャルビューイングより
バーチャルビューイングでは各作品の詳細やキャプションの文章を読むことも可能。また、VRヘッドセットを利用することで、より没入感のあるバーチャルリアリティを体験することができる。
バーチャルビューイングより、小松美羽《四十九日》2005, 銅版画
『小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ』は、8月28日(日)まで開催されている。
バーチャルビューイング『小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ』
提供企業:株式会社風????
『小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ』
Miwa Komatsu Transparent Chaos:Spirituality and Mandala
会場:川崎市岡本太郎美術館 企画展示室
会期:2022年6月25日(土)~2022年8月28日(日)
開館時間:9:30-17:00(入館16:30まで)
休館日:月曜日(7月18日を除く)、7月19日(火)、8月12日(金)
観覧料:一般1,000(800)円、高・大学生・65 歳以上800(640)円、中学生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金
主催:川崎市岡本太郎美術館
企画協力:Whitestone Gallery、株式会社風????
特別協力:真言宗総本山 東寺
協賛:株式会社NEW ART HOLDINGS
協力:出雲大社、長野県長和町、黒曜石体験ミュージアム、株式会社乃村工藝社、株式会社箔一、株式会社宇佐美松鶴堂
photo by 東達也、Whitestone Gallery