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黒と黄色の誘惑:ロナルド・ヴェンチューラ『Grey Avenue』
2024.01.19
展覧会
"RONALD VENTURA: Grey Avenue" Whitestone Ginza New Gallery
ギャラリー中央に堂々と鎮座する、スプライトを身に纏った1匹のビースト。道路標識に多用される黒と黄色はその視認性の高さゆえに、見るものに直感的な注意を促す。ロナルド・ヴェンチューラ個展『Grey Avenue』では、今まさに獲物を仕留めようとするビーストが、人々が行き交うグレーのアスファルトから、真っ白なキューブを舞台に移した。
ハイパー・カーへの偏愛が示す、今後のギャラリー像
"RONALD VENTURA: Grey Avenue" Whitestone Ginza New Gallery
2018年に開催された個展『RONALD VENTURA: Comic Lives』から、5年ぶりとなるホワイトストーンギャラリー銀座新館で展覧会。フィリピン人アーティストのロナルド・ヴェンチューラが今展で展開するのは、アートの表現媒体としての「ハイパー・カー」の可能性だ。
レセプションでスピーチを行うロナルド・ヴェンチューラ
2024年1月14日の展覧会初日に開かれたレセプションでは、特別なコラボレーションを展示。独創的でオンリーワンのクラシック・ポルシェ・スタイルで世界中を魅了している中井啓氏(RWB)のポルシェが、ヴェンチューラデザインのオリジナルスキンを身に纏った。1日だけの特別なコラボレーションにコレクターやアートファンだけでなく、多くのカー・コレクターが注目の眼差しを向けた。
ロナルド・ヴェンチューラ(左)と中井啓/RWB(右)
特別仕様のポルシェを眺める中井啓氏。当日は特別車目当てに、多くのカー・コレクターも参加した。
"RONALD VENTURA: Grey Avenue" Whitestone Ginza New Gallery
動画ではインタビューを通して作家の本展へのテーマを知ることができます。